Classiques japonais avec furigana
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しんせい
新生
島崎 藤村
Lisez 新生 (しんせい) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 334 815 caractères · 663 écrans
「浦潮の姉さん」と言えば、以前の高輪の家の方へお産のために帰国したこともあるので、泉太や繁に取ってもこの再会は一層嬉しげであった。岸本の子供等は露領の方から来た幼い人達の側に集まって、その服装を見るさえめずらしそうにしていた。
「節ちゃん達の方が先に成りましたね」
と輝子は姉らしい言葉を節子に掛けて置いて、それから岸本のところへ子供を連れて挨拶に来た。
「まあ、これで私も安心しました――久しぶりで叔父さんにもお目に掛れて」
と輝子は浦潮からの旅の空を思い出し顔に言った。
そのうちに中根も見えた。中根は一番後れてやって来て、義雄の居るところで岸本とも一緒に成った。
「叔父さんには私は浅草でお目に掛ったぎりです。私も今度は七年目で日本の土を踏んで見ました」
この中根の帰朝者らしい調子が岸本の耳には懐かしかった。輝子はまた、
「仏蘭西からお帰りの時は、お寄り下さるかと思って、随分お待ち申しました」
と旅の土産なぞをそこへ取出しながら言った。一つ一つを模様のついた紙にひねった菓子、表紙の意匠からして特色のあるお伽噺の本、いずれも露西亜の香のしないものはなかった。