Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
Lisez 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) de 幸田 露伴 (こうだろはん) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.
N1 · avancé · kanji et kana modernes · 100 648 caractères · 198 écrans
珠運は種々の人のありさま何と悟るべき者とも知らず、世のあわれ今宵覚えて屋の角に鳴る山風寒さ一段身に染み、胸痛きまでの悲しさ我事のように鼻詰らせながら亭主に礼云いておのが部屋に戻れば、忽気が注は床の間に二タ箱買ったる花漬、衣脱ぎかえて転りと横になり、夜着引きかぶればあり/\と浮ぶお辰の姿、首さし出して眼をひらけば花漬、閉ればおもかげ、是はどうじゃと呆れてまた候眼をあけば花漬、アヽ是を見ればこそ浮世話も思いの種となって寝られざれ、明日は馬籠峠越えて中津川迄行かんとするに、能く休までは叶わじと行燈吹き消し意を静むるに、又しても其美形、エヽ馬鹿なと活と見ひらき天井を睨む眼に、此度は花漬なけれど、闇はあやなしあやにくに梅の花の香は箱を洩れてする/\と枕に通えば、何となくときめく心を種として咲も咲たり、桃の媚桜の色、さては薄荷菊の花まで今真盛りなるに、蜜を吸わんと飛び来る蜂の羽音どこやらに聞ゆる如く、耳さえいらぬ事に迷っては愚なりと瞼堅く閉じ、掻巻頭を蔽うに、さりとては怪しからず麗しき幻の花輪の中に愛嬌を湛えたるお辰、気高き計りか後光朦朧とさして白衣の観音、古人にも是程の彫なしと好な道に慌惚となる