Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 223 caractères · 320 écrans
祖母は、わざわざその撲りどくがすむのを待って、双方を引分けることにしているらしい。しかもぬけぬけと、
「もういい、もうそれで我慢しておやり。」
などと言う。そんな時の次郎の無念さといったらない。彼は、自分の眼が、熔鉱炉のように熱くなり、涙が氷のように瞼にしみるのを覚えるのである。
(一人では学校にも行けない俊三ではないか。喜太郎の前では、口一つきけない恭一ではないか。僕は何でこの二人に負けてばかりいなければならないのだ。)
(母や祖母の小言が何だ。兄に手向かいするのが悪いなら、俊三が僕に手向かいするのを、なぜとめない。弟に負けてやるのが本当なら、恭一が僕を撲るのをなぜ叱らない。二人の言うことはいつもとんちんかんだ。それに二人は僕が損をしてさえいれば、いつもにこにこしている。僕が僕の好きなことをした時に、二人が嬉しそうな顔をしたことなんか、一度だってありゃしない。そして何かと言えば「氏より育ち」と言う。何のことだかわかりゃしない。大方乳母やを悪く言うつもりなんだろうが、乳母やは誰よりも正直だ。僕の好きなことは乳母やも好きだし、乳母やの好きなことは僕も好きだ。