Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「そちの送り届けてやったのを、かえって迷惑がって、姿を隠してしまったと申すか」
「御意」
「ふウむ……?」
と万太郎は唸った。金吾も、今なお解せぬ想像をえがいています。
「では、そちはあの娘に、撒かれて帰ってきたわけじゃな」
「しかし、それでは金吾、仰せつけを果たさぬことに相成ります。また、いろいろ不審を感じましたので、やっと、それから一刻あまり付近を歩き廻って、娘の帰った家だけは突きとめました」
「ほウ……」と、徳川万太郎は好奇な目をして、
「そちが突き止めたと申すあの娘は、そして、どこへ入ったか?」
「一度見失った姿をチラと見うけましたのが、小日向の丹下坂なので――あの広い陰鬱な切支丹屋敷の中へと、すばやく影を晦ましたには、拙者も意外な感にうたれました」
と、万太郎は思わず膝をゆり出して、
「えっ」
「切支丹屋敷の中へ」
「はい、慥と!」
「あの娘が? ……ふウむ」
「殿」
「おお金吾」
「まことに、惜しいことを致しました」
「そうと知ったなら、帰すのではなかった! 屋敷へつれ参って問いただせば、かねてから心がけている例の事や、また宗門牢におる異国人の消息も聞けたであろうに!」