Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「御褒美は」
「白酒を飲むこと、点の多いのを打った時には二杯」
「じゃ、おいらが先に、一杯飲む」
興にのッて、次郎が月江の指南を真似、妙な手つきで山桜の扇をぽんと投げましたが、それは胡蝶を追って枕上にとまる――というような軽妙ではなく、まるで扇の手裏剣のようでありましたから、パンと、扇の要が枕を蹴って思わぬ所へスッ飛んでゆきました。
「あら!」
と、月江が目を見はッたのは、その調子はずれに驚いたのではありません。
扇の飛んで行った次の間に、ひとりの男がいつのまにか坐っていて、
「折角なところを、夜分お邪魔いたしまして相すみませんが」
と、その扇を持って、いざり出して来たからでありました。
「最前から、女中に案内されて、こちらでお声をかけましたが、お遊びに夢中な御様子だもんですから、しばらく控えておりましたんで」
「そうですか、して、お前はたれですか」
「お忘れでございますか。いつぞや、岬の魚見小屋から御一緒になって帰りました、江戸の伝吉という者でございます」
と、縞物の膝前をキチンと折って、いんぎんに腰をかがめましたが、伝吉、あの時もう一人いた連れの方の釘勘の名は出しません。