Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「アア、伝吉さんでしたか」
それでほっとしたらしく、おりんも安心し、次郎の鋭い目元も和らぎました。
月江としては、その折、助けられた恩人なので自身の方から礼に行かねばならぬと、二人の宿をたずねさせていたくらいなので、よいところへと茶菓子をいいつけようとすると、
「あ、どうか、それは」
と、伝吉は、あわてて止めて、
「実はとんだお願いがあって伺いましたので、いずれまた改めて、連れの者と一緒にお邪魔をいたしにまいります。で、今夜のところは、その話だけをぜひ一つ聞いていただきたいと存じますが」
「前にお世話になっている私たち、なんでございますか、出来ますことならば」
「有難うぞんじます。ほかじゃございませんが、こちらの同じお二階にいる、相良金吾というお人と、もしや、御懇意ではござんすまいか」
「相良さんですか」
月江はおりんと顔を見合わせて、伝吉をよそに微笑を交わしましたが、すぐに改まって、
「はい、御懇意というほどでもございませんが、このりんと申す者が、時折、おことばくらいは交わしております」
「ならば、何より好都合でございます。まことにあつかましいお願いですが、一方のお粂という女が疑わないように、その金吾様だけを、何とかして、ちょッとここへ呼んでおもらい申す事はできますまいか」