Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「知らないね」
「青梅の博労さんも話していた。昨日だったか、甲州から来た飛脚屋も、その通り魔に殺されかかったという話だったよ」
「……そら、お客様が御飯じゃないか」
「おい」
と、両手を出すと、万太郎は首を振って、
「茶をくれい」
「お客さん、もうお仕舞かね」
「うム、たいそう馳走になった」
「遠慮をしない方がいいぜ、家の父ンはあんまり好くないけれど、おっ母あは、旅の人にも親切なんだぜ、もう一杯おあがんなさい」
「もう沢山じゃ。……ところで今の話だが、それは近頃の事か、それとも、前から左様なうわさがあるのか」
「いいえ、ついこの頃の噂なんです」
「して、その通り魔というのは、どんな姿をしているのじゃ」
「さあ? ……」と次郎は小首をひねッて、
「だれもそれを、側でよく見た者はねえし、おらも出会ったことがない」
万太郎が何か考えこんでいると、次郎は母親と辺りを片づけながら、まだしきりと、帰らぬ父の身を心配している。
あの心のねじけた片目の半五郎でも、次郎にとれば、またなき父親と恋われるのでしょう。町屋の某が戸板に乗せられて行った死骸の連想から、果ては居ても立ってもいられない様子。