Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

まさに鋭い刃先が四、五寸、おびやかすように、ズバと目の前に突き出ているのです。と――見つめている間もなく、その冷刀の先が、ギラギラと畳の目へ消え込んでしまう。

万太郎は愕然として、上の夜具を投げました。そして、それを踏んで、次の仕切戸をあけて見ますと、次郎母子は仕事場のそばの床に、何も知らずに寝息をかいている様子。

次に、彼はまた、ガラリッと窓の破れ戸を押し開けました。

サッとはいる風と共に、流れ星が吹き込んで来そうな晩――

じッと耳を澄ますと、何処かをシトシトと歩く人の跫音がするようでもあり、また気のせいかとも思いなされる。

この夜、鍛冶小屋のまわりや床下に、しきりと怪しい物音と気配があったのを、万太郎もうつらうつらと知りつつはありましたが、昼の疲れがいつかしら彼を放胆な眠りに導いて行きました。

あるいは、その疲れが倖せであったかもしれない。

もし、畳の目から顔を出した刀におびやかされて、あわてて外へでも飛び出したものなら最後、そこらの暗に手ぐすね引いていた暗殺の雲霧組の黒衣たちが、一時に魔手をのばして万太郎を膾斬りにしたであろう事は、あながち空想ではなかったでしょう。