Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

「へへっ。初めて御見にいります。自分ことは但馬守の老臣曾根権太夫というもの、何とぞ、お見知りおき下されますように」

と、玄堂と同様な言い訳を諄々とならべ立てて、どうか、上屋敷の方へ移ってくれと申します。

これは領主の涼朝でさえ、常にけむたがっている老人で、いかにも家老を勤めるべくこの世に生まれて来たような御家老、型どおりな左様しからばで、酢いも甘いも加減がなく、一にもお家、二にもお家、杓子定規に納まって、およそ天つ下の世間というものを、将軍様と秋元六万石よりほかに知らない人物です。

ですが、事情さえ分ってみると、万太郎はべつに驚きもしません。

自分のうちの尾張の家中にも、こんなのが、二人や三人はいて、よく苦い事ばかりいったものだ。

「ははあ」

と、彼は軽くうなずいて、

「じゃ、但馬守のさしずで、わしを迎えにやって来たのか」

「御意にござります」

「折角だが、それは断る」

「えっ、それはまた何故でございましょうか」

「わしは非常な我儘だ、それに、堅苦しいことがしていられない性分、お前の上屋敷などへ行くのはどうも余り有難くない」

「御窮屈がおきらいとあれば、如何ようにも御自由にして、ともあれ、お越し下さりませぬと、このおやじめが折角お迎えの役儀が相立ちませぬ」