Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「オヤ」
と、そこで狼連は予定のごとく腕を捲りあげて、
「この阿女め。人が甘い口をきいてやればツケ上がって、おつに澄まし込んでいやがるな」
「おれ達は、この小仏を帳場にしている悪玉ぞろいの人足だ、それに見込みをつけられた以上、どう騒いだところで追ッつかねえんだから、月並な金切り声をあげねえで往生しちまえッ」
ひとりが突然、お蝶の襟がみへつかまると、ひとりは素早く諸足を取って、彼女の体を浮かそうとする。
――最後が来ました。こういう男どもの強迫に出会うと、勃然と、不敵な度胸をもつ彼女ではありますが、悪玉達の月並な科白どおり、ここは小仏の山中です、悲鳴も及ばず助けも届かず、わずかに、帯の間に秘めている九寸足らずの刃物一ツで、この三疋の狼をどうしましょう?
元より、貪慾好色なあぶれ者は、思いがけなく小仏の暗にまぎれ込んだ妖花の一輪を、存分になぐさみ揉みにじッて、甲府か猿橋あたりの廓にでも売り飛ばそうという腹にちがいない。
彼女の身に危機は迫ッているのです。悪玉の毒気と爪は、すでに、手足にかかっています。
アレ――ッ!
当然、そういう悲鳴のあるべき場合を、お蝶は静かに左右の太い腕をもぎ離して、