Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

閑にして不善をなす。

されば、山屋敷の内部では、仲間やこんな娘までが、同心の目を盗んで、昼中、牡丹畑の霜よけにかくれて、甘い恋など囁こうというものでしょう。

「龍さん」

お蝶は、男にもたれて、

「私に話って……なんなの?」

とろけそうな媚を目じりに流しました。

おや、その眸には特徴がある。

いつか、浅草の四ツ目屋へ、珊瑚を売りにきた、紫頭巾の娘の目です。

お蝶が、敷いている藁を一本抜いて、白い指先に巻いて、弄びながら、

「え、どういう話?」

と、生真面目になってのぞきこむと、龍平は、わざとらしく横鬢をかいて、

「それが、ちょっと、言い難いことなのさ」

「なぜ?」

「たびたびだからなあ」

「じゃ、またお金のことなの」

「まあ、そんな見当だな。どうしてもまた、五十両ばかり要ることができちゃって、暮じゃああるし、弱ってるんだ」

膝ッ子へ、がっくりと額をつける。

お蝶の眉が少し曇りました。

日向ぼッこの幻滅――恋には苦いものがつきものとみえます。

だが、この娘も酔狂ではあるまいか。十人並以上の容貌をもって、何を苦しんで山屋敷の仲間ずれを恋の相手に選んで、無心などを吹っかけられているのだ。