Classiques japonais avec furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lisez 海上の道 (かいじょうのみち) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 182 344 caractères · 353 écrans
ところが同じ島でも南に寄った村々、または加計呂麻の島などでは、二つは別のものと考えられていたらしく、その一方だけをコスガナシと呼んでいた。金久正君の報告に依れば、コスガナシは海を渡って来られる。それで身が冷えているだろうといういたわりから、コスガナシだけには麦藁を門火に焚いてお迎えをし、新らしい方の魂祭には火を焚かないということである。日本の盆行事も、地方ごとの変化が大きく、まだその順序を見定めることはできぬが、魂を送るには今でも海辺に行くものが多いに反して、迎えは墓所からというのが大部分を占め、山から川上からというものはよほど少なく、浜に出て迎える例はいよいよ稀になっている。火を焚く慣行は迎え火送り火・火振の松明柱松など、こちらはほとんと普通になっているのに、島に渡ってから、是が新旧の目標となっているなどは、この祭り月の相違とともに、いよいよ注意すべきことであって、つまりは永い年代の間に、異なる傾向が次々と加増してきたのである。はたしてその根源には、私の仮想しているように、海のあなたの常世郷、死者の魂の去来する根国というものがあったかどうか。コスまたはコウソホウスという一つの語は、今はまだ由来不明ながら、この意味において最も重要だと思う。