Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lisez 海上の道 (かいじょうのみち) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 182 344 caractères · 353 écrans
民家もと七戸、今は十戸あり、一家に数夫婦共に住む。畠はあれども米は無く又牛馬も無し。貢物は鰤とあるから、すなわち漁民の小村であった。周囲五里までは無さそうに見えるけれども、ともかくも耕地は僅かでその他は地竹の茂った原野ではなかったかと思う。ところがこの報告からまた三十年ばかり後、文政天保の間かと思われる頃に、同じ方面の海上で一事件が起こった。私はそれを讃岐の国学者、猪熊方主翁の書翰によって知ったのであるが、この人は当時の大阪の市中に、もっぱらその風説を伝えたと謂っているから、或いは『浮世の有様』のような書物にも、その聞書を録しているかもしれない。場処はこの高島からそう離れておらぬ海面での事らしいが、或る夜漁夫たちが舟を乗り出すと、おびただしく沖が光っているので、ハマチすなわち鰤の大群と心得て、網を入れて引き寄せて見たところが、何とそれがみな鼠であった。たちまち四散して野山に入ってしまった。その数は七万ばかりとあるが、正確な計算ではないことは言うまでもない。大きさ鼬ほどもあり、足の指には水掻きがあったともいうのは、一部は浜の者が打ち殺しもしたからかと思うが、後には貂のごとき獣が現われて、追々にこれを退治し尽したというのは、もとより実際の見聞とは思われず、はたしてそれからまた二十年足らずのうちに有名なる石見