Classiques japonais avec furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lisez 海上の道 (かいじょうのみち) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 182 344 caractères · 353 écrans
偶像の国のように物知らずは言うけれども、我々の神々は、凡眼には御姿の見えぬものときまっていた。稀には幻しに見たと称する者が、だんだんと新たな信仰の形を作って行ったが、普通の場合には毎年の季節風物、その中でもこういう生物の自然の動作によって、端的に神の来格を推測していた。常には見ることがなく、またはこの際に気をつけて見れば見られる、或る動物の集合と去来とをもって、真率に神の通行の御先払いと考える風が、近い頃までは確かに有ったのである。南の島々では何という言葉がこれに該当するのかまだ知らないが、こちらではその姿を見せる小動物を全国的にミサキと呼んでいる。そのミサキの最も主要なものは狐であったが、正月には山鴉もまたそう呼ばれる。狐が農作の神のごとく一般に崇祀せられている起原は、ようやく不明に帰しかけているが、それが我々の仲間の採訪によって幸いに湮滅を防ぐことができた。つまりは従神であり案内者であり、或いは単なる神霊の目標にすぎなかったのが、誰かがいつのまにか、独立して一つの神ででもあるかのごとく、誤解するようになったのである。是とよく似たものは山王の猿、富士にもその他の霊山にも、猿を使者とした信仰は弘かったのだが、是は庚申となって仏法に引き込まれたためだったか、ただしは別に状況のちがうものがあったからか、稲荷