Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
Lisez 石狩川 (いしかりがわ) de 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 253 535 caractères · 506 écrans
酒は人格をかえた。もっとも、邦夷の前でそれを断言したとき、彼の胸の底に火が噴いていた。いどみかかろうとするものがあった。酒はこの気持に道をひらいた。
彼は導かれるままにやって来た。何もかにも承知の上でのこのこ乗りだした。うずうずと、われとわが身を危地にさらして、も一度おのれの何ものであるかを、ぎりぎりの所で験してみたい欲望に燃えたのだ。
閉めきった部屋の空気が、全身をほてらせる。湿した唇を咥え、眼をすえて構えている。握りしめた手には静脈がふくれ上って、どくっどくっと血が流れた。
「ご容赦――」
「うん」と彼は立ちはだかった。
襖が開いた。すっすっと彼らがはいって来た。
襖のひと側に一列にならんで座についた。くらい灯のために、顔かたちも見わけ兼ねる。そして、その中の一人が押し出されるように膝行して進んで来た。
「失礼ながら」
そう云って、捧げていたものをどさっと置いた。あたかも重量のあるもののように据えて、急いで後にさがった。それは、しら木の三方なのだ。白い紙が敷かれていた。白い晒し木綿に包まれた短刀の刃先が魚の腹のように光っていた。
うす暗い灯かげの下では、人は影のように揺れうごいた。