Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lisez 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) de 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 254 caractères · 226 écrans
蚯蚓が詩人と間違えられたのは、たまさかその巣に潜り込んで鳴いている螻蛄のせいで、地下労働者の蚯蚓は決して歌をうたおうとしない。黙りこくってせっせと地を掘るのが彼の仕事である。
それと違って、蓑虫が歌をうたわないのは、彼がほんとうの詩人だからだ。むかしの人もいったように、ほんとうに詩を知ることの深いものは、詩を作ろうとはしないものだ。声に出して歌うと、自分の内部が痩ることを知っているものは、唯沈黙を守るより外には仕方がない。――だから蓑虫は黙っているのだ。
支那の周櫟園の父はなかなかの洒落者で、老年になってから自分のために棺を一つ作らせて、それを邸内に置いていた。天気のいい日などに酒に酔っぱらうと、
「いい気持だ。こんな気持をなくしないうちに、今日は一つ死んでのけよう。」
といいいい、ごそごそその棺のなかに潜り込んで、ぐっすり寝入ったものだ。そして眠りから覚めると、多くの孫たちを呼び集め、懐中に忍ばせておいたいろんな果物を投げてやって、孫たちがそれを争い拾うのを眺めて悦んでいたということだ。――死の家から、若い生命の伸びてゆくのを見る娯しみである。
枯っ葉でつづくった蓑虫の草庵は、やがてまたその棺であり、墓である。