Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

そうもくちゅうぎょ

艸木虫魚

薄田 泣菫

Lisez 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) de 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 254 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

「ここのところを読んでみなさい。声をあげて。」

甚斎は和尚の手から本を受取った。そして納所坊主がお経を読む折のように、声を張り上げてそれを読み出した。

「下谷高岸寺に、ある頃弟子僧二人あり。一人は律義廉直にして、専ら寺徳をなす。一人は戒行を保たで、大酒を好み、あまつさへ争論止まず、私多し。ある時什物を取出し売るを――ひどい奴があったものですな。まるで此寺の雲水そっくりのようで……。」

「むだ口を利かんと、後を読みなさい。」

和尚は媼さんのような口もとをしてたしなめた。甚斎はまた読み続けた。

「あるとき、什物を取出し売るを、一人の僧見て諫を加へけるに、聞入れざれば、この由住持に告げ、追退け給はずば、ために悪しかりなんと言ふ。住持先づ諭し見るべしとて、厳しく戒めたるままにて捨て置きぬ。又あるとき仏具を取出し売りたるに、いよいよ禍ひに及び、わが身にもかからん間、彼のものに給はずんば、我に暇給はるべしと頻りに言ひける程に、住持涙を浮べ、さあらば、願ひのままにその方に暇をつかはすべし。悪僧は今暫し傍におきて諭すべしといふに――これは手ぬるい。ねえ、老師。少し手ぬるいじゃござんせんか。