Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lisez 道標 (どうひょう) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 846 457 caractères · 1672 écrans
「窓の外の雀にパン屑をやるんだって、人は、もっとちがった云いかたをするものだと思うわ。あのひとは、心の底には憎悪をもって、子供たちに菓子を投げているのね、きっと。ソヴェトになったって、貧乏人の子供は、ほれ、この菓子をひろうじゃないか、あのひとは、そう思って、凄い顔つきで、お菓子を投げてやって、ひろうのを眺めるんだわ」
ペラーゲア・スチェパーノヴァは、革命やソヴェトや、地方で地主に反抗した農民に対してはげしい、病的な憎悪をもっている女だった。伸子と素子とは、反ソヴェト的な市民というもののいくとおりかのタイプを、芝居でみるよりも近く、会話一つ一つのこまかい心理にふれて、パンシオン・ソモロフのひと夏の生活のうちに観察した。
素子は、自分にむかって皮肉なうす笑いをもらして、窓のそばをはなれた。内庭でオールゴールを鳴らしている辻音楽師にとって、必要なのは十サンティームであり、それが投げて与えられる、ことが問題でないのはわかりきっていたから。わかりきっていても、何となしそうできにくくなっている自分の、人間として人間に対する感情を、素子は、思いがけない自分を見出したように眺めるのだった。