Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 062 caractères · 276 écrans

Aozora Bunko

「これでは――」

平次もさすがに匙を投げました。

お米の刺された部屋は、畳の上の血潮もそのまま、何となく昨夜の不気味な情景を思い起させます。

「八、ここへ一人ずつ呼んでくれないか、最初は一番怪しい茂七だ」

平次は久三郎の無言の承諾を得ると、早速銭形流の調べに取りかかります。

「ヘエ――」

八五郎は通夜の席から、そっと居候の茂七を呼出して来ました。

「親分さん、御用だそうで――」

平次と久三郎へ等分に挨拶したのは、三十前後の恰幅の良い男、殺されたお米には遠縁に当るそうで、居候といっても、何となく寛闊な感じのする態度が、考えようでは横着らしくもあります。

「お前と殺されたお神さんとは、どんな筋合になるんだ」

平次はこういった平凡なことから始めました。

「私の叔父の従弟の、その嫁がお米さんで」

「さア解らない」

「まア、他人のようなものですよ」

「近頃、お神さんとの仲が面白くなかったそうだね」

「ヘエ、――まア、私も悪いには違いありませんが、あんまり因業だから、ツイ、面白くないこともありました。昨日も小遣がかかり過ぎるからとさんざんの大小言で、二た言三言弁解をすると、今にも出て行け――と嵩にかかって呶鳴り散らすじゃありませんか」