Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 142 597 caractères · 289 écrans

Aozora Bunko

「お寅とかいったね、――この女をいつ頃から置きなすったんだえ」

「今年の四月からですから、まだほんの四月にもなりません。よく気の付いて働く女でしたが、可哀想なことをしました」

お勢は目をしばたたいております。細面の、華奢な身体ですが、妙に肉感的なしなやかさがあって何がなし、人に訴える力の強い女です。

「ところで、昨夜、何か盗られなすったそうだな」

「え、つまらないもので、極りが悪いくらいのものです」

「その手箱のこわれを見せて貰いましょうか」

「さア、どうぞ」

お勢は用意しておいたように、素直に小さい手箱を持って来て見せました。

「これは立派なものだ」

真物の金唐革で張りつめた、見事な手箱ですが、たった一撃で打ち割られて、中の木地がメチャメチャに砕けております。

「フーム」

平次は引っくり返して調べながら、一人で唸っております。

「どうなさいました、親分」

「なアに何でもないが、――これだけの物をたった一と打ちで砕くのは、どんな人間だろうと思っただけの話さ。ところで、盗られた品は?」

「それがつまらない物なんです」

「富札とか言ったね」

「え」

「外にはないね」

「外にお金が少し」