Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 244 caractères · 231 écrans
匕首までお仲のを持って行ったのさ。丸窓から入ると、主人はお仲が来たと思い込んで狸寝入かなんかやっていたんだろう。そこを飛びついて一と思いに刺し殺し、ちょっと不動様の剣に血をつけたのはとんだ悪戯さ。――多分、大垣村右衛門の仏敵呼ばわりを思い出しての細工だろう」
「ヘエ――」
「翌る朝お仲は、主人の死骸を見ると、てっきり千代松の仕業と思った。それに丸窓が開いていると、自分の恥にもなるような気がして、丸窓が締っているように見せかけながら開けた。薄々お三の仕業かも知れないとも思ったが、お三の可哀想な身の上も知っているから、できることなら庇ってやろうと思ったのさ――そうだろう、お仲。違っているか」
平次の説明を黙って聴いているお仲は、陶酔にも似た歎賞の眼をあげて、この明智の御用聞に感謝するのでした。
「追っかけてみようか。まだ遠くは行くまい」
立ち上がる千駄木の菊松。
「放っておこうよ、千駄木の親分。あれでも親の敵を討ったに違いないんだ。五両か三両の借金で親が身を投げて死んだ上、自分は一生奉公させられちゃ諦めきれまい。――なに、下手人? 下手人は不動様さ。お上へはそう申上げておくがいい。