Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 139 caractères · 233 écrans

Aozora Bunko

五

「町方の御用を承る、神田の平次と申すものでございます。御用人木原様が御入用の品を持って参りました。御取次を願います」

「しばらく待つように」

門番が顔を引っ込めました。それからざっと四半刻(三十分)ばかり、いいかげんしびれのきれた頃潜り門をギーと開けて、

「庭先へ通らっしゃい」

門番は恐ろしく権柄ずくに案内します。千二百石取りの屋敷というにしては場所柄決して広くはありませんが、庭にはもう桜が咲いて、夢見るような朧月が照らしている風情でした。

五

「町方の者に用事はないはずだが、いったい何を持って来たと申すのだ」

縁側に出たのは用人木原伝之助、四十五六の存分に強かな感じの男が、庭から廻された平次と八五郎を見下ろしました。

「御用人様は、この男を手討にするとおっしゃったそうで、改めて私がつれて参りました。どうぞ御存分になすって下さい」

「何と言う」

「八、覚悟はいいな」

「ヘエ、この通りで――」

バラリと肌を脱ぐと、いつの間に用意したか、一尺五寸ばかりの大熨斗を、肌守りの紐に括って背中に斜めに背負っている悪戯っ気の八五郎です。

「こんなあわてた野郎でございます。八五郎といってあっしの子分で。