Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 114 139 caractères · 233 écrans

Aozora Bunko

小粒で二両入っていたという与七の紙入は、往来か銭湯か、横町の師匠のところで紛失し、お今の足袋は犬でも咥えて行ったとすると、この家で無くなった品で本当に発見されないのは、用箪笥の鍵と、お文の櫛と、たった二つだけになります。

お文の櫛は、お文自身が隠したものとして、もしその悪戯者がお文だったら、用箪笥の鍵の紛失の意味を隠すために、いろいろの愚にもつかぬ品を隠して、家中の注意を外らしたとも見られないことはありません。

こう考えると、急に暇を出されたお文が、鍵のもつ重大な意味と、昨日までその鍵を隠しておいた場所を暗示するために、鍵の型の付いた菱餅を、ガラッ八に渡して行ったのではないでしょうか。

「八、お前はその菱餅をどう思う」

「あの娘は親切者ですよ。せっかく貰った菱餅を食う隙がなかったんで、あっしにくれて行ったんでしょう」

「馬鹿だなア。――その菱餅に大事な鍵が隠してあったんだ。――菱餅に隠した鍵は、節句過ぎには見付けられる。――その時、お前ならその鍵をどこへ隠す?」

「懐中か、袂の中へ入れますよ」

「支配人に身体を調べられるかも知れない――今までもそんなことが時々あったとしたら」