Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lisez 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 961 caractères · 317 écrans
私のところへ晩めしを届けるころから、そのいさましい略奪は始まった。
現代のキャバレーとか、暴力酒場などの経験者にとっては、たぶん、まだなまぬるい話としか思われないだろうが、とにかく「澄川」からはすぐに指令がとび、他のごったくやから女たちや器物が動員された。女たちは呼ばれた芸妓というかたちであり、器物とは燗徳利とか盃とか、椀や皿小鉢の類いである。――念のために注を入れると、小料理屋となのっているにもかかわらず、これらの店ではそういう器物があまり揃ってはいない。客の多くは酒かビールの一本くらいに、あとは丼物でも取ればいいほうだからだ。――で、こうして召集された女たちがかもを取り巻き、夜の明けるまで盛大に騒いだ。もちろん騒いだのは女たちで、それは一年に一度あるかなしというチャンスだったからだが、夜半すぎになると客はくたびれはててしまい、坐っていることもできなくなった。
「それでもいさましいの」とおせいちゃんはまた喉で笑った、「まっすぐ坐ってもいられないのに、おかっちゃんを捉まえてあっちへゆこう、あっちへゆこうってせがむのよ」
おかっちゃんは、ふざけちゃいけないよ、と云ったそうである。