Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lisez 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 961 caractères · 317 écrans

Aozora Bunko

それは沖で貝を積むときや、工場へ戻って積みおろしをするときなどでよくわかっていた。

彼は死んでしまいたいと思った。

助なあこは固い決心をし、お兼のほうへは眼も向けず、貝を剥いている彼女の前を通るときには、まっすぐに向うを見たままいそぎ足で、殆んど走るように通りぬけた。彼はやがて機関士になるつもりで、仕事が終ったあとは、エシジンに関する本にしがみついて、熱心に独学を続けていた。それらの本の大部分は荒木船長に借りたものであるが、中の幾冊かは、――ディーゼル・エンジンに関する本は、自分で東京の神田へいって買ったものであった。

彼は夜の十二時まえに寝たことはなかった。他の水夫やエンジさんは、毎晩のように飲みにでかけ、帰ってくると「一厘ばな」か賽ころ博奕で夜更しをした。ごったくやの女たちを伴れこんで、わるふざけをしたり、博奕や女のことでとっ組みあいの喧嘩をしたりした。そういう騒ぎの中で、助なあこは小屋の隅のほうに机を移し、両手で耳を塞いで本を読んだり、ノートを取ったりするのであった。その十坪ほどの、細長い、箱のような小屋には、燭光の弱い裸の電球が、天床から一つぶらさがっているだけである。