Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lisez 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 961 caractères · 317 écrans

Aozora Bunko

「白い人たち」の章に出てくる工場で、建物は昔のままらしく、羽目板もずれてい、柱も曲り、ぜんたいがうしろへのめりそうに歪んで、そうしてすべてが灰白色の粉塵にまみれていた。

「工場主の代が替っただよ」私の問いに対して長が答えた、「いまじゃみんな帽子をかぶってマスクを掛けて働いてるだ、頭の毛やなんぞも生やかしたままだし、もう女で裸になる者なんぞいやしねえだよ」

「堀からこっちには」私は二人の同伴者に云った、「この工場と、事務所と、工員たちの長屋だけしかなかった、あとはずっと百万坪に続いていたんだがね」

「そうだ、あれがいかずちの船大工の工場だっただ」と長が私の問いに答えて、根戸川の対岸を指さした、「あれが工場の跡だよ、もうつぶれちまっただがねえっ」

語尾の「ねえっ」という尻あがりのアクセントに、私の記憶が呼びさまされた。それは紛れもなく、少年「長」のアクセントであった。少ししゃがれた、まっすぐな言葉つき。すぐむきになり、むきになったことをそのままあらわす独特なアクセントであった。――私はその感動を抑えながら、いかずちの船大工の跡を眺めやった。「青べか」を修繕してくれた工場であり、修繕した青べかを早く引取ってくれと催促した工場なのだ。