Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lisez 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 961 caractères · 317 écrans
家へ帰れないときは、というのはあまり泥酔したということであるが、源太は消防ポンプ小屋へもぐり込んで寝た。一日じゅう、主人の帰りを待っていた家族は、夜が更けてからこっそり家を出てゆく、そうしてごったくやと呼ばれる小料理屋や、「四丁目」または蒸気河岸の「根戸川亭」という洋食店の裏口をまわって残り物を貰い、僅かにその日を凌いでいた。
こうしているうちに、源太の妻が若い男と出奔した。相手は罐詰工場の若い雑役夫で、源太の妻より六つも年下だったというが、これは町の人たちのいい話題になった。源太の妻は年でいうと三十ちょっと出たくらいだから、二十五六の男とできたというだけなら、浦粕町としては決して稀有な出来事ではないが、源太の妻というのは枯木のように痩せてい、女には珍しく頭が禿げて、口は消防組長のわに久のように大きく、眼のふちは赤く爛れて、歯も半分は欠けたり抜けたりしていた。
――あんなおっかあのどこがよかったのか。
女にすたりはないと云うが、それにしてもよくあんな女と駆落をする気になったものだ、よっぽどの世間知らずだったんだな。こう云って、町の人たちは飽きることなく笑いあった。