Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

つまり、どこか他の場所に、響石か木片楽器めいたものでもあれば、それを音響学的に証明しろ――という意味にもなる。それに気が附いたので、僕は往昔マグデブルグ僧正館の不思議と唱われた、『ゲルベルトの月琴』――の故事を憶い出したよ」

「ゲルベルトの月琴※(感嘆符疑問符、1-8-78)」検事は法水の唐突な変説に狼狽してしまった。「いったい月琴なんてものが、鐘の化物にどんな関係があるね」

「そのゲルベルトと云うのが、シルヴェスター二世だからさ。あの呪法典を作ったウイチグスの師父に当るんだ」と法水は気魄の罩もった声で叫んだ。そして、床に映った朧ろな影法師を瞶めながら、夢幻的な韻を作って続ける。

「ところでペンクライク(十四世紀英蘭の言語学者)が編纂した『ツルヴェール史詩集成』の中に、ゲルベルトに関する妖異譚が載っている。勿論当時のサラセン嫌悪の風潮で、ゲルベルトをまるで妖術師扱いにしているのだが、とにかくその一節を抜萃してみよう。一種の錬金抒情詩なんだよ。

ゲルベルト畢宿七星を仰ぎ眺めて

平琴を弾ず

はじめ低絃を弾きてのち黙す

しかるにその寸後

側の月琴は人なきに鳴り

ものの怪の声の如く、高き絃音にて応う