Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans
どうしてもメースンの『矢の家』みたいに、坑道でも発見されないかぎり、この事件の解決は結局不可能のような気がするんだ」
「それでは熊城君」と法水は満足そうに頷いて、衣袋の中から、例のディグスビイの、奇文を記した紙片を取り出した。すると、そこに何事か異常なものが予期されてきて、二人の顔に、なかば怯々とした生色が這い上っていった。法水は静かに云った。
「実を云うと、ディグスビイの秘密記法も、既にあの大階段の裏――だけで尽きていて、この奇文の中にある、告白と呪詛の意志を、示すに止まっていると考えられていた。ところが、故意に文法を無視したり冠詞のない点を考えると、そこから秘密記法の、おぞましい香気が触れてくるように思われた。ねえ熊城君、一つの暗号からまた新しいものが現われる――それを子持ち暗号と云って、ちょうどこの二つの文章が、それに当るのだよ。ところで、くどくどしい苦心談は、抜きにして、さっそく解読法を述べることにしよう。元来、暗号とは一見似てもつかぬ、二つの奇文のように見えるが、そのうち、最初の短文の頭文字だけを、列ねたものが暗号語なんだ。また、その鍵は、もう一つの創世記めいた、文章の中に隠されてあったのだよ。