Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 296 741 caractères · 584 écrans

Aozora Bunko

つまり、刑死体を解剖して、その頭蓋形体を具えた者がおりました際には、その都度その刑死人の子を、典獄ブロックウェーを通じて手に入れたのでした。そして、ついにその数が、国籍を異にするあの四人になって……ですから、『ハートフォード福音伝道者』誌の記事も、また、大使館公録のものも、みんな算哲様が、金に飽かした上での御処置だったのでございます」

「そうすると、この館にあの四人を入籍させて、動産の配分に紛糾を起させたというのも、つまりが、結論を見出さんがための筋書だったのですね」

「さようでございます。あの方の御父上も同様の頭蓋形体だったそうですが、それもございましたのでしょう、算哲様は御自分の説に、ほとんど狂的な偏執を持っていらっしゃいました。しかし、あの方のような異常な性格な方には、我々の云う正規の思考などというものは問題ではございません。没頭――それが生命の全部であり、遺産や情愛や肉身などという瑣事は、あの方の広大無辺な、知的意識の世界にとれば、わずかな塵にしかすぎないのでございます。そこで、私の父と算哲様は後年を約して、その成否を私が見届けることになりました。