Classici giapponesi con furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Leggi おばけの正体 (おばけのしょうたい) di 井上 円了 (いのうええんりょう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.925 caratteri · 145 schermate
第七五項 読経の功徳
ここで、その音の原因は僕だともいいにくいから、それは不思議だなどとお茶を濁して寝てしまったが、あに図らんや、これがすなわち幽霊の代理をつとめたこととなったのであった、云云。
寺に幽霊が参るというのも、この一例によっておよそ推測することができる。
第七五項 読経の功徳
余が書生時代、群馬県旅行中同郷の者に会したが、その者は余の隣村に生まれた人である。明治元年すなわち戊辰の越後戦争の際、人夫となって家を出で、軍隊に従って会津に至ったところが、会津は落城し、戦争はやんでしまった。そののち関東に流浪し、五、六年の久しき、なんらの書信も父母に寄せたることがなかった。七年目になってフト思い立ち、郷里へ帰って父兄、親戚に面会したいと考え、にわかに帰郷した。しかるに郷里の方にては、家を出でてより一回も音信がないから、戦場にて砲丸か病気で倒れたに相違ないと信じ、その出発の日を命日と定め、葬式を行い墓場を設け、法事も営み、全く亡者となっておる。かくして、本人が帰宅せしときは夕刻であって、まさしく七年忌の法事を営んでおるときである。自宅の前にてうかがうに読経の声がする、御客が集まっている。