Classici giapponesi con furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Leggi おばけの正体 (おばけのしょうたい) di 井上 円了 (いのうええんりょう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.925 caratteri · 145 schermate
第八五項 老鼬の怪事
昨今はいかんとも手段尽き、本年十歳になる小児をば同郡長泉村の親戚に預け、血気の家内総掛かりになり、毎夜怪猫退治の工夫を凝らしおるとは、近ごろの怪談というべし。
家にかいたる猫すらこのとおりであるとすれば、野猫、山猫の恐るべきは推想することができる。
第八五項 老鼬の怪事
猫の老いたるものすら怪をなすなら、鼬の老いたるのは一層怪事を働くべきである。仙台発行の『河北新報』に報ずるところを抄記して、その一例としよう。
石城郡磐崎村岩ヶ岡という岩で固めた片山里に、御代茂という人住みけり。去りつる日の夜も宵暗の七時半ごろ、所用ありて篠原という医師のもとまでゆかんものと、権現山の麓へ差し掛かりし折から、二歩、三歩前に身の丈六尺以上、顔の長さ一尺五寸、目は百練の鏡をかけしごとく、真っ白き歯をむき出してニタニタと笑い出だせる気味悪さに、茂は思わず提灯投げ出し、両手を広げてむんずと組みつきしに、ピカリ怪光一閃、耳辺をかすめてキュウと叫ぶとともに左手の母指へかみつきたれば、さてこそ妖怪御参なれと、えいえい声にて組み合いけれども、到底一人の力では捕らえきれねば、声を限りに救助を呼びしにぞ。