Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こころ

こころ

夏目 漱石

Leggi こころ di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.915 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

二十一

私はその時Kに帰国を勧めましたが、Kは応じませんでした。そう毎年家へ帰って何をするのだというのです。彼はまた踏み留まって勉強するつもりらしかったのです。私は仕方なしに一人で東京を立つ事にしました。私の郷里で暮らしたその二カ月間が、私の運命にとって、いかに波瀾に富んだものかは、前に書いた通りですから繰り返しません。私は不平と幽欝と孤独の淋しさとを一つ胸に抱いて、九月に入ってまたKに逢いました。すると彼の運命もまた私と同様に変調を示していました。彼は私の知らないうちに、養家先へ手紙を出して、こっちから自分の詐りを白状してしまったのです。彼は最初からその覚悟でいたのだそうです。今更仕方がないから、お前の好きなものをやるより外に途はあるまいと、向うにいわせるつもりもあったのでしょうか。とにかく大学へ入ってまでも養父母を欺き通す気はなかったらしいのです。また欺こうとしても、そう長く続くものではないと見抜いたのかも知れません。

二十一

「Kの手紙を見た養父は大変怒りました。親を騙すような不埒なものに学資を送る事はできないという厳しい返事をすぐ寄こしたのです。Kはそれを私に見せました。