Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Leggi 光は影を (ひかりはかげを) di 岸田 国士 (きしだくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.262 caratteri · 276 schermate

Aozora Bunko

それにご時勢がご時勢で、どこか男にも遠慮が出て来ましたなあ」

それを聞いて、小萩はかすかに眼で笑い、京野等志は、思わず声をたてゝ笑つた。

と、その時、さつきの若い女性が再び顔を出して、

「兄さん、あの、竹を二十本ばかり伐らしてくれつて、熊川のおじさんが来てなさるが、どうしましよう?」

「え、竹を……? じや、わしがいま行くで……。ちよつと、失礼します」

長久保宇治は、そう言つて、座をたつた。

「今の方は、ご主人のお妹さん?」

「いゝえ、主人の弟の嫁ですの。あたくしとおない年よ。きれいなひとでしよう?」

「と、いうんでしような。典型的な地方美人か。話が合いますか?」

「とつても、気だてのいゝひと。たゞ、なかなか親しめなかつたわ。むずかしいものよ、違つた気風を呑みこむのは……」

「土地の気風ですか、家の気風ですか?」

「両方……。でも、あたくし、わりあい呑気だから……」

と、こゝでちよつと、後ろを振り返るようにして、言葉の調子をあらため、

「ねえ、京野さん、どうして、こんなところへいらしつたの?」

「あなたのお顔を見にです」

「お会いしても、なんにもなりませんわ。それや、うれしいことはうれしいのよ。