Classici giapponesi con furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate
暗中の渦
行っても行っても辻である。辻をまわると小路である。どうしても郭外へ出ることができない。またもや違った音声で、「参るぞ」という声が聞こえてきた。見れば四辻の真ん中に、長身の武士が立っている。
「あいやお武家、袴氏とやら。ずいぶん立派な腕前だの。拙者鉄扇にてお相手いたす。ただし後には槍がある、宝蔵院流の鎌槍がな。まずこれだけは逃がれられまい」こんなことをしゃべりだした。寛々たる物腰である。
暗中の渦
鉄扇で相手をするという! 小癪の態度と思ったが、すでに現われた三人の敵で、敵の技倆は知れている。いずれも素晴しい手利きである。広太郎にとっては一生懸命、相手の右手の膝のあたりへ、太刀先をつけて構え込んだ。いわゆる、「獅子のほら出」である。「ははあそうか」と鉄扇の武士、片手太刀身を突っ放し横青眼にピタと構えた。さあどこからでも来るがよい! こういいたそうな構えである。構えながらもよくしゃべる。
「さあおいで、なんで来るな。和卜、八重垣、大詰め、小詰め、天狗抄花車、柳生流にも色々ある。さよういろいろの秘伝がな。が要するに一刀両断、三学というのが根本だそうな。とはいえ一刀両断は、柳生ばかりの専売ではない。