Classici giapponesi con furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate
闇討ち
さあさあどうぞお上がんなすって」
取り次ぎの者がこういった時、はき物をぬぐのももどかしく、広太郎は座敷へ飛び上がった。
店を通ると廊下であり、その突き当たりに別棟があり、そこの扉が開いた時、広太郎思わず「これは?」といった。南蛮屋の部屋の様が、広太郎の眼を驚かせたのである。
見知らぬ訪問者を怒ったかのように、スペイン猫が背を持ち上げ、ガリガリとつめをといだのも、金属性のなき声を、籠の中で鸚鵡が立てたのも、広太郎を少なからず驚かせた。しかしもちろんそれ以上、ひとみの色と皮膚の色とが、異国人種の伝統を伝え、その他は日本人と変わりがない、妖艶な混血の若い女が、部屋の中央に立っていたのは、広太郎にとっては驚異であった。
「花ちゃん花ちゃん、だまっておいで」
イスラエルのお町はいったものである。すると鸚鵡がなきやんだ。
「ネロやネロや、あっちへおいで」
すると猫が立ち去った。
「お掛けなさりませ、袴様、……妾がお町でございます」
底力のある銀声! と、くちびるがほころびた。柘榴色をした真紅のくちびる! その間からのぞいたのは、磁器のように艶のある真っ白の歯! ムッと感じられる肌のにおい! だが室の中を充たしているのは、芳しい蘭のかおりである。