Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate

Aozora Bunko

「生れないさきのような心持は致しませんか」

「左様、そんな気もしないではないが……」

「おたがい同士、まだ生れないさきのお友達であったのではないでしょうか」

「そうして、お前さんはいったい、こんなところへ何しに来たのだね」

竜之助が尋ねると、弁信と呼ばれた小法師は、

「はい、血の池を見にまいりましたが、血の池はいったい、どちらにございます」

「血の池――血の池というのはついそこの、それがそうだ」

竜之助が崖下のところを見せると、伸び上った弁信が、

「あ、あれでございますか、なるほど、まあ、何という鮮やかな色でしょう」

竜之助が最初見た時と、今とはまた違いました。赤い色としては違わないけれども、以前は猩血のようなのが、今は緋縮緬のように、臙脂のように、目のさめるほどあざやかな色をしていました。

「でんぶ」

「でんぶ」

「でんぶ」

「でんぶ」

またしても、いやらしい波の音(?)が起ってまいりました。

弁信法師は、またたきもせず血の池を見入っていたが、竜之助は、

「お前さんは血の池を見に来たようだが、わたしは一杯の清水が欲しい」

「それは、お安いことです」

弁信は背中につけていた銀壺を卸して竜之助の前に置き、