Classici giapponesi con furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Leggi 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 150.254 caratteri · 300 schermate
レンブラントのS夫人像は、もとのところにかかったままです。銀行の大金庫の中へでも、あずけたらという意見も出ましたが、持ちはこびなんかしたら、その道があぶないというので、美術室から動かさないことにしたのです。
さて、石膏像が持ちこまれた日は、ちょうど四十面相の手紙にあった、五日めにあたっていました。五日以内に、かならずぬすみだしてみせるというのですから、きょうの夜なかまでが期限です。それをすぎれば、四十面相は負けたことになります。
いまは午後の三時です。夜なかまでは、もう九時間しかありません。警戒は、いよいよ厳重になりました。警官と書生や社員などをあわせて十数名の強そうな男たちが、やしきのあらゆる場所に見はりをつづけているのです。
神山邸の洋室の書斎には、主人の神山さんと、明智小五郎と、警視庁の中村警部とがテーブルをかこんで、ひそひそと話しあっていました。
「明智君、きみは、なにか考えがあるようだが、だいじょうぶだろうね。今夜がいちばんあぶないのだ。どうだろう、われわれ三人で、夜あかしをして、美術室にがんばっていることにしたら?」
中村警部が、心配そうな顔で、そんなことをいいだすのでした。