Classici giapponesi con furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Leggi 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 150.254 caratteri · 300 schermate
銀色の顔ばかりのお化けは、スルスルと黒板塀のてっぺんへ、のぼっていきました。そして、そのてっぺんの横板の上に、ちょこんと、のっかって、まっ赤な口を、パクパクひらきながら、赤い目で、こちらをにらみつけながら、ケラ、ケラ、ケラと、笑いました。
「ワアッ!」
じいさんは、もう、無我夢中になって逃げだしました。いまにもうしろから、あの赤い目の首がとびついてくるのではないかと、生きたここちもなく、ただ走りに走るのでした。
やっと、黒板塀がなくなって、むこうが、ボウッと明るくなってきました。その角をまがったむこうに、常夜灯が立っているらしいのです。
おおいそぎで、その角をまがりました。ずっとむこうに、うすぐらい電灯がついています。見ると、その電灯の下を、コツ、コツと、こちらへ、歩いてくる人があるのです。
「アッ、おまわりさんだ。」
それは、制服のおまわりさんが、夜の町を見まわっているのでした。じいさんは大よろこびで、そのほうへ、かけよっていきました。
「だ、だんな、たいへんだ。銀色に光った首が、あの黒板塀の上に……。」
じいさんは、どもりながら、そんなことをいって、まがり角のむこうを指さすのでした。