Classici giapponesi con furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Leggi 探偵夜話 (たんていやわ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.363 caratteri · 277 schermate
しかしお蝶の死後一ヵ月あまりの間に、彼女は確実に吉之助を自分の物にしてしまったので、思い切ってここの家を立ち退いた。その後お筆は何処にどうしていたか、それはちっとも判らないが、いずれにしても時々に吉之助をよび出して、どこかで交情をつないでいたらしい。あるいはやはりお銀の隣りの空き家を利用していたかも知れない。こうして、三、四、五の三月間をまず無事に送っていたが、いよいよ最後の破滅の時が来た。
ここまで説明して来て、溝口医師は僕の叔父に言った。
「ここまでは私の推測がおそらくあたっているだろうと思うのですが、さていよいよの最後の問題です。矢田の母はあたかも不在であったので、前後の事情はよく判らないのですが、となりの空き家でお筆と吉之助とが密会しているところへ、友之助がそれを発見して踏み込んで行ったのは事実でしょう。さあ、それからがなかなかむずかしい。お筆と吉之助は心中でもするつもりで劇薬を持ち込んだのか、それならば吉之助ひとりが飲むのもおかしい。あるいは吉之助がまず飲んだところへ、突然に友之助が押し込んで来たのか、それにしても、友之助がどうしてそれを飲んだか、飲まされたか。