Classici giapponesi con furigana
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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Leggi 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 337.181 caratteri · 676 schermate
いいか、たのむぞ』
『あっ、ちょっとお待ちください。――郡兵衛殿、この品は、私にもお預かりは出来ませんぞ』
『なぜ』
『ほかの人に、訊いて来ないうちは』
『そう改まらんでも、軽く、取次いでくれればよいのだ』
『でも……』
と、言葉で抑えておいて、
『堀部どの、堀部どの』
と呼び立てた。
安兵衛のすがたを見ると、逃げるように、郡兵衛は帰りかけた。そこへ置いて行った酒の一樽が、すぐ安兵衛の眼にもはいった。
『おいっ、郡兵衛』
郡兵衛は、振り顧って、
『やあ……』
磊落そうに笑ったが、後めたい気の弱さが、かくされなかった。
『これは……貴公がお持ちになった酒か』
『わらってくれ、心ばかりの物だが、おれの気持だから』
『気持?』
『…………』
『郡兵衛、せっかくの友達が、持って来てくれた物だから貰っておきたいが、他人の酒は頂戴しても、貴様の酒は飲むわけにはゆかん』
『誤解してくれるな。おれの心は……心はいつも、貴公たちと同じつもりでいるのだから』
蔭の者
『よせっ』
蔑むように――
『郡兵衛、おぬしが取った人間の生き方だって、そこでまた、べつに立派な生き方がない限りもない。……だがなあ、そう彼っ方の仲間へも嘘を真らしく、此方の仲間へも自分を飾ろうとするような弱い生き方では、結局、世の中のカスみたいな人間として、細々と世間から生かしてもらうぐらい