Classici giapponesi con furigana
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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Leggi 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 337.181 caratteri · 676 schermate
無刀禅
この藤川の宿場へは、常に、助郷にも出ていれば、荷持や馬方の稼ぎにも、村から出ているのじゃ。気の毒ながら、吉良様の敵の臣を、大手を振って、通さすわけにはまいらぬわい。貴所がたも、折角の使に立って、怪我をしては役目が勤まるまい。後へ戻って、ほかの裏道でも廻って行くがいい』
自分たちの言い分を代表して貰ってでもいるように、老人の弁じている間だけ凝と大人しくしていた土民たちは、彼が言葉を切ると共に、
『いや、そんな事では腹が癒えんわ』
『憎い奴の片割れじゃ、袋叩きにしてしまえ』
と、一せいに犇めき出して、棒切れを持ち直したり、小石を掴んで、狂的な眼つきをする者もあった。
無刀禅
早水藤左衛門は、大勢の激昂した眼ざしへ、手をあげて、
『言い分はよく判った。だが、しばらく待て』
『ものなど云わすこたあない。卑怯者の家来め、殿中で、不意討ちするとは何じゃッ、意趣があるなら、なぜ他の場所で、男らしゅう喧嘩せぬ。作法知らずは、犬にも劣るわ、犬じゃ、畜生じゃ、手前等の主人は』
誰の顔よりも深刻に傷んでいたのは萱野三平だった。血走った眼をあげて、
『な、なんと云ったか』
『畜生と云うた、云うたが悪いか』