Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
Leggi 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.813 caratteri · 302 schermate
「若い衆、怒っちゃいけやせん。少々私(わし)にこの馬を撫(な)でさして御くんなんしょ」
光沢(つや)を帯びた栗毛の腰の辺を撫下し、やがて急に尻毛(しりお)を掴んで、うんと持上げて見ました。
「まあ私が買えばこの馬だ」
若者は馬喰の言葉に、したたか世辞を言われたという様子で、厚い口唇(くちびる)に自慢らしい微笑(ほほえみ)を湛(たた)えました。
源吉というのがこの若者の名で、それを山家(やまが)の習慣(ならわし)では頭字ばかり呼んで、源で通る。海の口村の若い農夫には、いずれも綽名(あだな)があって、源のは「藁草履(わらぞうり)」というのでした。それは山家の者が手造(てづくり)にする不恰好(ぶかっこう)な平常穿(ふだんばき)を指したもので、醜男子(ぶおとこ)という意味をあらわしたものです。いかさま、日に焼けたその顔は――鼻付の醜(まず)さから、目の細さ加減、口唇の恰好、土にまみれた藁草履を思出させる。しかし、源も血気盛(けっきざかり)な年頃ですから、若々しい頬(ほお)の色なぞには、万更(まんざら)人を引きつけるところが無いでもない。それに筋骨の逞(たくま)しさ、腕力の勝(すぐ)れていること、まあ野獣と格闘(たたかい)をするにも堪(た)えると言いたい位で、容貌(かおつき)は醜いと言いましても、強い健(すこやか)