Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちえのいちたろう

智恵の一太郎

江戸川 乱歩

Leggi 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 67.333 caratteri · 134 schermate

Aozora Bunko

「こんどは腕をぐっとのばして、はかってごらん」

すると、指の間は五六粍になって、月の大きさが豌豆ほどに大きくなりました。

「どうだね、ちょっと驚くだろう。こんど、君の友だちにためしてみるといい。腕を一ぱいにのばして、指で月の大きさをはかったら、月はどのくらいに見えるだろうって、たずねてみるんだね。実際にやってみれば、すぐわかるから、やってみない先に、答えさせるんだよ。たいていの子供は、五十銭玉ぐらいだろうとか、腕時計ぐらいだろうとか答えるよ。そういうのはまだいい方なんだ。ひょっとすると、茶碗ぐらいの大きさに見えるなんていう答もとび出してくるよ。たいへんなちがいだ。ほんとうは豌豆つぶぐらいなんだからね。君の友だちにはこれを言いあてる者はまずいないね。大人だって、うまく答えられる人は少いんだからね。

さあ、これで実験はすんだ。こんどは僕の方でたずねる番だよ。いったい、これはどういうわけだろうね。月の見かけの大きさと、筒でのぞいた時と、どうしてこんなにちがうんだろうね。一つ考えてごらん」

一太郎君は、ぱっと顔を赤くしました。恥ずかしくてではありません。うれしくてです。