Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
Leggi 狂い凧 (くるいだこ) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 111.430 caratteri · 226 schermate
「おれはふた児として生れた。ひとりで生れた経験がないんで、断言は出来ないけれど、ふた児同士には特別の感情の交流があるんじゃないかな。たとえば僕には竜介という兄と、他に弟と妹が一人ずついる。それらに対する感情は、やはり城介に対するのと違うものね」
「年齢の差からかな」
「そうだろうね。同じ胎内に育って、同じ日に生れた。何かを分け合った、つまり分身、自分の分身だというような――」
「初めからかい。その感じは」
「いや。初めはそうじゃない。これが自然であたりまえと思っていた。いや、思いもしなかった。ずいぶんフケが出るな。久しく頭を洗わないもんだから」
彼は膝の上のフケをはらった。
「小学校に入って見ると、友達はみんな別々の顔をして、同じような顔のは一組もいない。そのへんからだろうな。実感として出て来たのは」
私は庭にへばりついているゼニ苔を眺めていた。この前に来た時にくらべると、ずいぶんはびこっている。
「城介が他のやつと喧嘩をすると、おれが加勢に出るし、おれがやると城介がかけつけて味方になった。仲良く協力して、外敵に当った。ところが家に帰ると、他愛もないことで、おれたちはよく喧嘩をし合ったもんだ。