Classici giapponesi con furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate
船尾や船首にとぐろを巻いていた、船夫どもは二人を見送ったが、
「また新婚でお出かけだ」
「俺らも上村へでも出かけて行こうぞ」
「そうだ、そこで一杯やろう」
揃って船夫どもも陸へ上がった。
鵜の丸兵庫と五十嵐右内とは、林を分けて「お蔵」の方へ、話しながら歩いていた。
関口勘之丞の注進により、明暦義党の軍用金を隠した、「お蔵」と俗に呼ばれている岩山の、洞窟の附近に多数の男が、酒など飲んで屯ろしていたという。
ではどうしてもその人間どもの素姓を、至急調べる必要があり、かつ追い払う必要があると、こう思って二人は出かけて来たのであった。
「お蔵と云われているその岩上には、魚屋の宝の伝説以外に、まだまだ伝説があるのでござるよ」
そう右内は微笑しながら云った。
「どんな伝説でござるかな?」
兵庫は面白そうに耳を傾けた。
「八幡船が掠奪して来た財宝、三韓から送って来た貢物の一部が、隠されてあるという伝説で」
「やれやれ」
と兵庫は苦笑して云った。
「ではそのお蔵には金銀財宝が、唸っているという次第でござるな」
「さようさよう」
と右内も笑ったが、
「これは単なる伝説ではなく、確実にあった事件でござるが、かつて松平伊豆守が、この島を重大な目的の下に、ひそかに踏査いたしましたが、その際お蔵をも調べましたそうで」