Classici giapponesi con furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate
島の戦い
これは何んたる不運のことか!
その間に横へ曲がったと見え、松明の火が見えなくなった。
「助けてーッ助けてーッ」
と、その時になって、やっと菊女は、声かぎり助けを呼んだ。
松明の主は梶子たちであった。
「おや」
と梶子はびっくりしたように云った。
「女の悲鳴じゃアなかったかしら?」
「さよう」
と民弥も耳をかしげた。
島の戦い
同じこの夜のことである。
上村の奥の林の中では、明暦義党の人々や、青塚郷の人々が、なお孜々として立ち働き、小屋がけに力をつくしていた。
しかし一方では手を分けて、今夜あたり攻撃して来るらしい、紀州藩士と対抗すべく、その戦備に立ち働いていた。
佐原嘉門が総帥で、何かと号令を下していた。
「地雷をかけろ、前と背後へ! ……乱杭も逆茂木も打っておけ! ……射手の一手は背後にかくれ、合図があったら乱撃しろ! ……敵を充分やっつけたところで、合図の竹法螺を吹くによって、繰引きにして海岸へ出ろ! ……そこには我らの船がある。……彼奴らの船だってどこかにあろう、その船を奪って退路を断ち、彼奴らに狼狽させなければならない! ……青塚郷では目算ちがいをして、あべこべに彼奴らにひどい目に逢った。