Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate

Aozora Bunko

「やってる」

と源兵衛は呟いた。

(彼奴ら鉄砲まで用意しているのか)

(油断はならない)

と源兵衛は思った。

また喊声が聞こえて来た。

「前田氏、榊原氏、ちょっと物見をお願いいたします」

「かしこまってござる」

と二人は云って、組から離れて走って行った。

ややあって二人は帰って来た。

「乱杭、逆茂木など設けまして、防戦の備え出来おりまする。……が、人影は見えませぬ」

そう二人は報告した。

「さようか」

と源兵衛は考え込んだが、

「試みに二、三十人でおかかりくだされ」

と云った。

前田という武士と榊原という武士とが、三十人の武士を率い、前進する姿が間もなく見られた。

ドッと鬨の声が湧き起こった。

つづいて爆発の音が聞こえ、夜空へカッと火光が上がり、叫喚の声が混乱して聞こえた。

(地雷火だな)

と源兵衛は思った。

(ヤブレカブレの奴ばらとはいえ、泰平の世に地雷だの鉄砲だのと、だいそれた火器を使いおる)

驚かざるを得なかった。

(浜松でも地雷を使ったし、青塚の郷でも鉄砲を使った。……乱暴な奴ばらには敵わない)

二十人ばかり逃げ帰って来た。

いずれも手足に負傷していた。

前田という武士が大息をついて云った。