Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate

Aozora Bunko

その萩丸様を連れて来て、殿様へお返ししたはいいが、萩丸様に無理に書かした、宥免状とやらも添えて出して、許してくれと云っているそうだの」

と、額に黒子のある男が云った。

「大腹中のお殿様だから、許しておやりなさろうとしたのを、藩の血気の若侍たちが聞いて、連署して不服を唱えたそうで、お殿様は板バサミだとよ」

こう云ったのは段鼻の男で、

「で姉小路様と梶子とかいう女は、いまだにお城にとどまっていて、困っているということだ」

「あっちも困りこっちも困る。みんな義党とやらのためなんだな」

「困ることばかり藩のためにやって、何一つ藩のためにいいことはやらない。これじゃア好意は持てないね」

「何か一つでもいいことをやれ! そうしたら願いを聞き届けてやろう! ……こう云ったらよかりそうなものだ」

「とにかく目下藩の若手は、ひどくイライラしているそうだ。辻斬りの悪侍は討ちとらなければならない。明暦義党の囚人どもは、是非とも処刑しなければならない。それから領内の浪人狩りをして、不穏の空気を掃わなければならないとな」

「とすると向こうで酒を飲んでいる、浪人衆などはイの一番に、追っ払われる組なんだなあ」