Classici giapponesi con furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate
「やれ!」
「悪侍!」
「ノバシてしまえ!」
「仲間の三十郎殿へ加勢しろ!」
と、非人たちは棒きれや竹の杖で、民弥を囲んで打ってかかった。
「代五郎、孫九、浅吉もかかれ! ……女は地面へころがしておけ!」
「合点だ!」
「やれ!」
と、この三人も、民弥目がけて飛びかかった。
民弥は非人や破落戸に囲まれ、棒や竹キレで打ってかかられ、進退きわまり仰天したが、
「やア汝ら情知らぬ奴め、普通尋常の斬り合いでなく、親の敵を討とうとする俺だ! ……それに敵対して悪漢三十郎に味方し、打ってかかるとは何事だ! 退け! しりぞけ! 退散しろ!」
と声を絞り叱※(「口+它」、第3水準1-14-88)した。
が、非人や代五郎たちは、口々に悪態を吐きながら、ただ無二無三に打ってかかった。
と、この時街道筋を、お城下の方から点々と、二十あまりの提灯の火が、縦隊をなして足早に、こっちへ近寄って来るのが見えた。
「何んだ何んだ大変な提灯だ!」
「だんだんこっちへ近寄って来る!」
「早くこいつを仕止めてしまわないと、あの提灯に邪魔されるぞ!」
と、非人や破落戸たちは騒ぎ出した。
三十郎も狼狽し、
(多数の提灯は何んだろう? 藩の捕り方であろうもしれぬ……民弥を早く仕止めて逃げねば……)